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ブックショートアワード2015年12月期、二度目の優秀作品に選ばれました。題は「ウシロアシ」 よかったらポチッと押して読んでね。

しぜんの詩・Ⅰ(銀の鈴社)に“世界の合唱”の詩を掲載しております。

月刊絵本こどものまど(鈴木出版2014・5月号&11月号)に、少年詩掲載!

BOOK SHORTS、第2期優秀作品に!左のBOOK SHORTSをぽちっと押してね。全文読めます。第4期は、友だちのが選ばれました!プラネタリウムの空、と、長靴を(時々)はいた猫、です!
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デーデーポーポー [物語詩]

鹿の朝.jpg

 

デーデーポーポー

デーデー

ポーポーデー

 

だれと通信しているの

キジバト

 

のどの奥の

デーデーを

遠くまで飛ばして

 

天気のいい日は

明るいやりとり

 

朝のデーデーを

こっそり聞いて

 

きみとつながった

朝のはじまり







しりたいなどうぶつの赤ちゃん.jpg







※さえぐさひろこさんの、しりたいなどうぶつの赤ちゃんシリーズ絵本。読んでいると、目の前にサバンナが広がります。

※最近読んだ本:ホワイトラビット 新潮社 ・AX 角川書店 ともに伊坂幸太郎   ・もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら 宝島社

※最近観た映画:静かなる情熱 エミリー・ディキンソン  

※最近見た美術展:有元利夫展 大山崎山荘美術館




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厳格な記憶 [物語詩]

こどもいすⅱ.jpg

厳格な記憶

 

幼い頃

オルガンはシスターに習っていた

教会のある幼稚園だった

 

講堂で賛美歌を歌い

中庭の片隅で

うつむき加減な十字架の像が

堅い耳を傾けていた

 

オルガンの音は低く

うなるように鳴っていた

 

黒と白の制服のシスターたちは

頭から厳格さをまとい

黒白の鍵盤と同じ

整然と並ぶ正確さを

律儀に守ろうと努めていた

 

私はその厳格さに戸惑い

オルガンのレッスンをおこたり

とても上手に弾く子が

ほめられるのを横目で見ていた

 

やがてポツリポツリ

シスターたちは消え

ほかの幼稚園と変わらない

私服の先生に入れ替わっていった

 

園内で反乱があったと

大人になってから聞かされた

 

黒と白の鍵盤が並ぶ

シスターたちがぞろぞろと

廊下を渡って消えてゆく

 

厳格な記憶が

ひび割れた

古いフレスコ画のように

幼い想像の片隅で

消える寸前に残された








魔法のほうき.jpg望月通陽さん画.jpgタンゲくん.jpg










※最近読んだ本:つぼみ 宮下奈都 光文社 ・スコーレ№4 宮下奈都 光文社文庫 

・森のノート 酒井駒子 筑摩書房  

※先日、奈良の阿修羅くんに会いにいくと、猫のタンゲくんがいて、望月通陽さんデザインのお店を見つけたり。家に帰ると、魔法のほうきが送られてきてた。不思議な日。

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てのひら [物語詩]

おやすみ満月2.jpg

てのひら

 

小さい満月を

てのひらにのせる

黄色くてほんのり温かい

ぽうっ

と明かりを秘めている

 

夜の森を彷徨い

小径を照らし

野犬も寝床へ

遠くフクロウ鳴きホー

地面には光る石と

蛍光緑のキノコ群

月下美人は一夜

目を開き瞑る

 

夜が明けはじめ

満月は少しずつやせ細るように

夜に沈み見えなくなった

 

やがて

すっかり

早朝の陽射し

 

温かいおひさまを

手のひらにのせる

 

空のてのひら





光る玉.jpg








※ゆきねこさんが、この詩とおんなじ!と見せてくれた光の玉。すごいね、ブルーやオレンジや、色々に変わる光のへんげ。 

※最近読んだ本:メアリと魔法の花 メアリー・スチュアート 角川文庫                    ※映画も見てきました。楽しかった。ジブリへのオマージュ的場面が沢山溢れてました。駿さんの純真さみたいなのは、表現するのは難しいですね。


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青い遠吠え [物語詩]

遠吠え.jpg

 

青い遠吠え

 

青々と吠える

遠吠え狼のような

青色の切なさ

あおん

あおん

おおーん

 

遠吠えの悲しみは深く

水辺の底に沈み

青い湖水が生まれた

 

すくっても

すくっても

指からこぼれてしまう

清らかな野性

 

悲しみの果てを癒すのは

 

青い者同士

遠く渡り合う

青い遠吠え







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くまの名前 [物語詩]

 

くまの名前

 

しょっぱい海に住んでいた

しろくまに

ぼくは

しおくまと名付けた

ぼくにとって

はじめてのしろくまだったから

ほかのしろくまと

ちがいを付けたかったんだ

名前を呼ぶ

ともだちにぐっと近づく

 

「しおくま」

「なんだい」

「ちょっと呼びたかっただけ」

「わかるよ」

 

「くりくま」

「うん」

ぼくは栗色の毛皮で

りくに住むくりくり目だから

くりくまとしおくまは呼ぶ

 

ぼくたちは

名前が付いたときから

生きてるって気がした

 


ドリンククマⅱ.jpg


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ふわん [物語詩]

うさたち.jpg
ふわん

焼きたての食パンに
バターをのせると
とろけてふわん
うさぎのかたちになった


うさぎバターはねて
ふわん
とんでいった

すぐにもどってきて
さっきより
白いウサギバターに
なっていた

みるみるうちに
ウサギバターは
パンにしみこみ
白い雲のかたち

食パンを
さっくりかじると
ふわん
朝がやわらかく
白ウサギ雲の気分

ふわり浮かんで







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きみがいない [現代詩]

ねこのびⅱ.jpg


きみがいない


きのう 猫がいなくなった

いつもの ひなたぼっこ先で

みえなくなった

長い塀の上も

さんぽ道にも


…日々は過ぎ


新しい猫が ひなたぼっこ

あの猫と同じ場所

おなじ毛皮をまとい

ずいぶんあどけなくなって


見えなかった時が

手をつなぐように 続いてゆく


きみがいない

時間を埋めるように












※野際さんの最後の映画の予告を見ていると、涙がどっと溢れてきました。

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夢十時 [現代詩]

青の空と海.jpg
夢十時

夜十時
数えるための星を見上げると
白い鳥がふわんと飛んでいった

鳥は鳥目ではなかったか

この目で確かに捕らえた
白い鳥は見る間に
夜に溶けるように消えてしまった

風を避けながら
夜を透かしながら
遠くいつまでも眺めていた
夢のような白だったな鳥

夜十時
夢十時
叶わない夢さえ溶けて消え

新しい朝を迎え入れる
用意は出来ている














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犬は見ていた [物語詩]

射光.jpg
犬は見ていた

犬は見ていた
遠くに霞む蒼い山々の向こう
通りを渡らなくなった老猫
子供達が駆け足で子供を通り越す時

犬は真っ直ぐな目をして
誰よりも深く澄み切った
温かな結晶を
肉球の中に掴んで離さず
大いなる心で
まるい地球の大地を踏みしめ

犬はじっと見ている






※TVで辻井伸行くんと五嶋龍くんの演奏を聞いて、温かくて優しくて、一瞬で泣けてきました。

〒郵便.jpg
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映画の向こう [現代詩]

雪にゃんこ.jpg
映画の向こう

映画の向こうで
小粋なジョークを操る西洋人に
ずいぶん憧れを抱いたものだ

明るく軽快な言葉が発せるなら
いつだってなめらかで澱みない
流暢な会話が楽しめるだろうに

日常会話で
居留守を使わざるを得ない
口下手に
心の扉を叩きノブを握り
開こうとする強者がいた

興味の階段を上り
やって来た希な輩は
映画好きで世話好きで話上手な
輝くばかりの太陽だ

きらきらを降り注ぎ
言葉の花を咲かせてこぼれる
術を操れることができたなら
映画の向こうへ繋がる扉が
ほんのちょっぴり開くだろうか







※最近行った美術館:ウォルター・クレイン展。子供たちのために描いた?ここまで繊細な絵本には脱帽です。全部持って帰りたかった。滋賀県近代美術館は、遠いけれど雪が降り出して神秘的でした。[右斜め上]押すと美術館へ飛びます。
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