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熊の序章 [物語詩]

パンダレッサー.jpg
熊の序章

ー何せ、たくさん読み散らして
いるものですから
ホワイトグマさんがいった
読書家なのだな

三時のおやつのやまびこパンを
もぐもぐほおばり
物語「熊の行水」の
感想を伝えに
訪ねて来てくれたのだ

ー熊についてですね、
少し勘違いがあるかも知れません
ホワイトグマさんがいうことには
野ぐまと海ぐま
生き方の半分は
茶色と白くらい違いがあるのだと

ーじゃ、まいりましょう
ーえ、どこへ?
ホワイトグマさんは
たっぷりのカフェ・オレを
コクコクコクッ
ー気に飲み干すと
椅子から立ち上がり
ー違いを知りにですよ
ーや、教えてくれるのですか?
ーもちろん!いい話は真実を見ないと
(わくわくわくわく!)
体温が上がって熱くなってきた

熊と旅をするなんて
それだけで熊の序章だ
手帳とペン
やまびこパンと水筒
♪ハナウタも鞄に詰めて

ホワイトグマさんと
冒険のはじまりを
物語を奏でるように
てくぽく
てくぽく歩いていった




図書館のねんね.jpg




※京都市動物園の図書館にともだち作の絵本ねんねが!

お茶っこ.jpg





※先月ゆきねこさんのお茶っこ体験講座へ。心地よい賢治さんのおはなし。とっても勉強になりました。
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コポコポ [物語詩]

アンモナイト風らせん階段.jpg
コポコポ

科学実験のフラスコを思わせる
サイフォンコーヒーと朝のパン
コポコポコポ…

「マスター」
「ん」
「チョッキ似合うね」
「古いねーベストだよ」
言いながらウサギのマスターは
優雅にコーヒーをカップに注ぐ

懐中時計片手にあわてて跳ねる
白ウサギがご先祖とは思えない
カウンターの後ろに並ぶ食器棚の片隅に
有名な白ウサギの挿し絵が飾られてある

もうひとつのマスターの自慢は
アンモナイトの石柱だ
ジイウサギから店を譲り受けた時
いつか継ぐであろうと
まだ小さかった孫にそっと語った

カウンターを支える石板の柱に
アンモナイトが埋まっている
太古が静かに眠っているのだ

子ウサギのとき
駆け足が遅いと父ウサギに叱られ
夜中にここへ来て
しくしく泣いていると
石柱の中に眠っているはずの
アンモナイトがぼうっと青く
光りだしてなぐさめてくれた
ジイウサギが天国へ
飛び跳ねていってしまった日も

地震でもびくともしなかった
アンモナイトの石柱は
代々継がれるこの珈琲店を
守り続けている

コーヒーで
酔ったように浮かれて
昔昔の話を語り聞く
コポコポコポ…
サイフォンがいい匂いをさせ
アンモナイトの代わりに
声を立てて
笑ったように聞こえた







※最近見に行った美術館:モネ展・ルノアール展                                   ※最近読んだ本:岸辺のヤ―ビ 梨木香歩 福音館 ・サブマリン 伊坂幸太郎 講談社 ・チルドレン 伊坂幸太郎 講談社文庫 ・マクベス シェイクスピア 新潮文庫 詩的! ・とにかくうちに帰ります 津村記久子 新潮文庫                                                      ※最近観た映画:わたしを離さないで・さよならドビュッシー ・アナザ―カントリー ・アメージングスパイダーマンⅠ・Ⅱ ・ムーンライズキングダム  
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満月にはまだ早い [物語詩]

sorakumo.jpg



満月にはまだ早い

三日月草の
光りの命が芽吹き
ナァァオゥー鳴く
世猫(夜猫)を
黙らせるくらい神々しい

風車草もしんと静まり
銀の夜のとばりから
光の糸を地に通す
三日月の淡いまなざし












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古風な魔法 [物語詩]

地中海村.jpg
古風な魔法

古風なあばら屋が
夜になると
時代を遡ってきた洋館
魅惑のお屋敷に見えるのは
どういう訳だろう

ランプの灯の光と影が
幻想を生み
下弦の月がいっそう
不思議な世界へ
引き寄せたのかも知れない

洋館扉の鉄ノックをコンコン鳴らす
(よく見るとライオン頭の装飾品)
ギィーッとお屋敷にふさわしい
錆びた音がして…

扉を開ける主は
ライオン紳士や山羊執事
であって欲しいと願う

真夜中の神秘
古風な魔法の扉が開く







※数年前、芦屋にあった洋館も、鎌倉にあった鳩屋敷?も壊されてしまい、とても残念。ファンタジー小説の案や映画の撮影が出来そうだったな。
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しっぽ [物語詩]

馬.jpg
しっぽ

しっぽの長いひとが
歩いていたのでびっくりして
―しっぽ出てますよ
と言いにいった
しゅるん!としっぽは消え
―アリガトウ
と四つ足で走っていった
しっぽを消せば
分からなくなったのに
四つ足で走るから
ばれちゃったでしょう
たぬき

都会で見るたぬき
もうそんな季節
そろそろ演習の時期だけど
まだまだ修行が足りない
と言いながら
ぼくも時々しっぽを出すので
(喫茶店で熱い珈琲にあっつ!と
舌の代わりにしっぽが出る)
先輩風を吹かせるにはまだ早い
しっぽが長すぎる
北野キツネ



※写真は乗馬のお馬さん。目が可愛いので、詩に関係なくのせました。や、もしかして…。
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単眼鏡の水平線 [物語詩]

三沢厚彦さんのクマ.jpg
単眼鏡の水平線

遠いところ
あらゆる景色の役割を
果たしてくれる単眼鏡
手のひらにすっぽり収まり
かつては小動物の望遠鏡

遠いあこがれを近くで眺めたり
さっと飛び立つ
羽根あるものたちも
じっくり観察(森林の精も!)
水平線からやってくる
海の帆船が進む帆も
真っ先に見つけられる

遠くを望む澄み切ったグラスが
周りの光りを集結し
遠くへ行かずとも片目で
叶えてくれる望み

片目は現実を見据える地平線
もう片方の目は
夢を受け入れる水平線

大きな眼力となる








星の王子さまチョコ.jpg





※大好きな三沢厚彦さんの彫刻が、阪急百貨店のディスプレイに!そして、チョコレート展で星の王子さまのチョコ缶が!楽しい!                                                                     ※この日、科学の店が消えてしまう前に、最後の単眼鏡を購入。遠くなる科学の店は、いつまでも消えずに見えて…。
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舟を漕ぐ [物語詩]

夜の舟.jpg
舟を漕ぐ

いつまでも眠らずに
ゆらゆらはためいて
起きていた
うつらうつらするけれど
眠りたくないのだ
夜を十分染みこませ
空虚に取り込みたいのだ

瞼の扉がだんだん閉じて
ゆうらりゆうらり
時の波が揺らいでまねき
夜の国へと舟を漕ぐ

空虚に希望の音が
かすかにぽちゃんと鳴り

夢の夢へと漕ぎ出(いだ)す





プラネタリウム.jpg








※夜って眠るのがもったいなくて、いつまでも起きていたいけど、明日の現実がまっているんだよね。せめて夢の中で…。                                                      ※木皿さんのドラマ、富士ファミリー、ほっこりしました。おはぎ、おいしそうだったなぁ。
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木を読む [物語詩]

ひまわり.jpg
木を読む

地面の根っこを想像し
だんだん上に向かって
木を読んでゆく

ときどき
ぱらぱらと風が葉っぱの
ページをめくり
かぶと虫やリスらが
ぱつん!と
ページをはさむしおりみたいに
木の幹や枝に休んでる

木は読めば読むほど
深く長く綴られた年輪の挿話
土風空雲雨雪鳥虫花とも
ともだちになって
自由に動き回るものたちのお話を
深呼吸のように聴き入り
新しい物語が古いものから順に
年輪に流れるように留まる

時折
君にもたれてすぅすぅ眠って
夢のなかでも木を読んで

陽と月がまわり季節はめぐり
じっとしているようで
長くて短い幻のようなとき
繰り返していても
ずいぶん違った日々を生きて

木を読む




※木みたいに背の高い大きなひまわり。
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声の欠片 [物語詩]

緑のなか.jpg
声の欠片

夕日が沈む頃
町の雑踏に混じって
ホッホー
フクロウの鳴き声が聞こえた

うとうと眠りの間に入り込んだ
夢の中の欠片だったかも知れない
ホッホー
のひと声が耳元に
いつまでも鳴り響き
森の奥にたたずむような
眠りに浸透する夢の切符を
胸ポケットにしまったような

緩やかに瞼が落ちてくる

鳥の影がカーテンを横切り
飛び去った

窓から聞こえる
電車や飛行機や足音に目がさめ
閉め出された夢
やんわりと張り付いた悲しみを
蹴飛ばすように

現の日常へ
足を運んだ




タルトタタン.jpg





※最近気に入りの本:鉱物レシピ グラフィック社                                             ※最近観た絵画:京都市美術館のルーブル美術館展。空調が壊れマグリット展見れなかった~。                                       ※NHKのグレーテルのかまどで出てた京都のタルトタタン。
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マーメイド [物語詩]

大王崎灯台からみた海.jpg
マーメイド

マーメイドという名の画紙
まるで水彩の波を
泳いでいってしまいそうじゃないか

とぷん
人魚が水彩のなかを泳ぐ
じっと見つめていると
ちゃぷん
紙のなかに波紋を作って
消えていった

真っ白なマーメイド紙
水をたっぷり含ませ
にじんだ色彩を
海のように空のように
羽の生えた白雲のように

海の底の透明さで描いてゆく











灯台・船長・海賊.jpg





※最近読んだ本:100万分の1回のねこ 講談社 佐野洋子さんの100万回生きたねこのオマージュ本。13作家が書いてて読み応えあり。 ・もぞもぞしてよゴリラ ほんの豚ですが 佐野洋子 小学館  ・あこがれの兼高かおるさんの文庫も見つけてよみはじめ!                             ※地中海村のお土産屋さんに並んだ、灯台・船長・海賊の木彫りたち。
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