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鳥のさえずり [現代詩]

飛ぶ鳥の羽根.jpg
鳥のさえずり

手帖を開くと
鳥がいた

鳥は歌い
私はほほえむ

胸をふるわせ
くちばしさえずる

君を見つめ
自然に歌がこぼれ出す

手帖に挟んでいたのは
今にも飛んでゆきそうな

鳥の羽根
だけだったとしても






アクアリウム.jpgひまわり太陽.jpg







※アートアクアリウム展に行って来ました。あんなにいっぺんに金魚を見たのははじめて!切ない綺麗さ。 ※旅先で、振り向いたらわっと太陽のひまわりがいっぱい。ものすごく暑かったけれど、一瞬吹き飛びました。
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火星の休暇

曇る空.jpg
火星の休暇

火星がビルの屋上に
腰掛けている
まるで
魔女の腰掛けに座るように

地球に大接近した火星は赤く
きらきら涙雫のように瞬き
遠いはずの星がとても近くに感じる

ゆるやかにのびた流星を
まぶたで捉え
星とふたり静かに眺める

やがて
遠くへ旅立つであろう
火星の孤独を
休暇が過ぎても
青い記憶でなぐさめられれば







※最近読んだ本:ハムレットQ1 シェイクスピア 光文社古典新訳文庫                               ※最近観た映画 オデッセイ 火星に取り残される話。水を作りジャガイモ植えたりして、孤独感はなく面白かった。 
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時計草の裏庭 [物語詩]

文化園のバラ.jpg
時計草の裏庭

煉瓦の壁向こうの庭園
時計草の裏に
新しい時が隠れている
香りと美と愛しさ
癒しの夢想と一緒に

時を止め逆回転し
長く短くなる時の魔法

流れをゆるやかにするのは
時間の問題でも時の運でもなく
どれだけ心に大きな野原の
広がりがあるかということ

時計草の裏庭の分室に
時間の種を知る
植物学者と鳥が暮らしている
ひとはひとつの願いを続けると
時間を重ねた分だけ
魔法使いに近づく

魔術の種を心で読みとり
時を重ね真実を描いて







※最近観た映画:ブ―リン家の姉妹 ・ソロモンの偽証 前編 ・海街diary  ・衝撃的作品のあとに和む作品をみると、日常のなにげないことに、はっとした。大切なことがこぼれ落ちていた。
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初夏 [現代詩]

けやきの木陰.jpg
初夏

葉桜木の上に晴天
春の向こうに夏の風

吹きっさらしの昨日は
記憶の手帖に挿んで
水色のことばにして

雲のスカーフ
ふわりとまいて

初夏を歩く








※けやきの木の下で、おにぎりをほおばると、初夏の風がさやさやささやいて美味しさが広がりました。                                                                     ※最近読んだ本:精霊の守り人 上橋菜穂子 新潮文庫 ・エーミールと三人のふたご ケストナー 岩波少年文庫                                                          ※最近観た試写会 ・世界から猫が消えたなら ・猫が主役の映画。時計店や部屋の雰囲気が素敵でした。悪魔の特殊メイク、一瞬気付きました。
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熊の序章 [物語詩]

パンダレッサー.jpg
熊の序章

ー何せ、たくさん読み散らして
いるものですから
ホワイトグマさんがいった
読書家なのだな

三時のおやつのやまびこパンを
もぐもぐほおばり
物語「熊の行水」の
感想を伝えに
訪ねて来てくれたのだ

ー熊についてですね、
少し勘違いがあるかも知れません
ホワイトグマさんがいうことには
野ぐまと海ぐま
生き方の半分は
茶色と白くらい違いがあるのだと

ーじゃ、まいりましょう
ーえ、どこへ?
ホワイトグマさんは
たっぷりのカフェ・オレを
コクコクコクッ
ー気に飲み干すと
椅子から立ち上がり
ー違いを知りにですよ
ーや、教えてくれるのですか?
ーもちろん!いい話は真実を見ないと
(わくわくわくわく!)
体温が上がって熱くなってきた

熊と旅をするなんて
それだけで熊の序章だ
手帳とペン
やまびこパンと水筒
♪ハナウタも鞄に詰めて

ホワイトグマさんと
冒険のはじまりを
物語を奏でるように
てくぽく
てくぽく歩いていった




図書館のねんね.jpg




※京都市動物園の図書館にともだち作の絵本ねんねが!

お茶っこ.jpg





※先月ゆきねこさんのお茶っこ体験講座へ。心地よい賢治さんのおはなし。とっても勉強になりました。
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コポコポ [物語詩]

アンモナイト風らせん階段.jpg
コポコポ

科学実験のフラスコを思わせる
サイフォンコーヒーと朝のパン
コポコポコポ…

マスター
「ん」
チョッキ似合うね」
「古いねーベストだよ」
言いながらウサギのマスターは
優雅にコーヒーをカップに注ぐ

懐中時計片手にあわてて跳ねる
白ウサギがご先祖とは思えない
カウンターの後ろに並ぶ食器棚の片隅に
有名な白ウサギの挿し絵が飾られてある

もうひとつのマスターの自慢は
アンモナイトの石柱だ
ジイウサギから店を譲り受けた時
いつか継ぐであろうと
まだ小さかった孫にそっと語った

カウンターを支える石板の柱に
アンモナイトが埋まっている
太古が静かに眠っているのだ

子ウサギのとき
駆け足が遅いと父ウサギに叱られ
夜中にここへ来て
しくしく泣いていると
石柱の中に眠っているはずの
アンモナイトがぼうっと青く
光りだしてなぐさめてくれた
ジイウサギが天国へ
飛び跳ねていってしまった日も

地震でもびくともしなかった
アンモナイトの石柱は
代々継がれるこの珈琲店を
守り続けている

コーヒーで
酔ったように浮かれて
昔昔の話を語り聞く
コポコポコポ…
サイフォンがいい匂いをさせ
アンモナイトの代わりに
声を立てて
笑ったように聞こえた







※最近見に行った美術館:モネ展・ルノアール展                                   ※最近読んだ本:岸辺のヤ―ビ 梨木香歩 福音館 ・サブマリン 伊坂幸太郎 講談社 ・チルドレン 伊坂幸太郎 講談社文庫 ・マクベス シェイクスピア 新潮文庫 詩的! ・とにかくうちに帰ります 津村記久子 新潮文庫                                                      ※最近観た映画:わたしを離さないで・さよならドビュッシー ・アナザ―カントリー ・アメージングスパイダーマンⅠ・Ⅱ ・ムーンライズキングダム  
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満月にはまだ早い [物語詩]

sorakumo.jpg



満月にはまだ早い

三日月草の
光りの命が芽吹き
ナァァオゥー鳴く
世猫(夜猫)を
黙らせるくらい神々しい

風車草もしんと静まり
銀の夜のとばりから
光の糸を地に通す
三日月の淡いまなざし












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こぼれたうそ [現代詩]

五桂池 桜.jpg
こぼれたうそ

ポケットのほころびから
うそがこぼれた

ぼくのうそは
三角チーズの形に似ていたから
きっとネズにかじられ
まるくなって帰ってくる

うまいうそがつけたなら
作家にだってなれるかな
紙の上ならきっと
神様だって許してくれる
心が揺れるうそを
お話に変えてばらまく
楽しくてはじける
びっくり箱みたいに

天国にうそは連れて行けないから
穴のあいた胸のポケットを
お話で繕い針をペン先に
夢物語を神様の寝床で
いつか聞かせてあげたい

うそのなかには
真実がくるまれてるから





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古風な魔法 [物語詩]

地中海村.jpg
古風な魔法

古風なあばら屋が
夜になると
時代を遡ってきた洋館
魅惑のお屋敷に見えるのは
どういう訳だろう

ランプの灯の光と影が
幻想を生み
下弦の月がいっそう
不思議な世界へ
引き寄せたのかも知れない

洋館扉の鉄ノックをコンコン鳴らす
(よく見るとライオン頭の装飾品)
ギィーッとお屋敷にふさわしい
錆びた音がして…

扉を開ける主は
ライオン紳士や山羊執事
であって欲しいと願う

真夜中の神秘
古風な魔法の扉が開く







※数年前、芦屋にあった洋館も、鎌倉にあった鳩屋敷?も壊されてしまい、とても残念。ファンタジー小説の案や映画の撮影が出来そうだったな。
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火種 [現代詩]

花もえ.jpg
火種

古本屋で三冊買い
くるくる読み散らして
楽しくなった
自分もくるくるまわる

古書!と怒るだろう
女史作家たちだけれど

それが火種になり
棚に並ぶ三人の書を
見つけると
指先からむくむく
気になり出す

かっかと燃える
火種女史たちから
読書の火を受け継ぐ




※最近読んだ本:死ぬ気まんまん 佐野洋子 光文社 ・わたくし率イン歯ーまたは世界 川上未映子 講談社                                                                      ※朝ドラ あさが来た に、とうとうヴォーリスさんが出てきた!いつかヴォーリスさん主役のドラマやって欲しいな。玉岡かおるさんの作品をもとに。
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